物理チャレンジ(三日目の続き)

近況報告するものが日記のはずなのに、なぜだか一ヶ月以上前の内容を入力している。
最近もいろいろ面白いこともあったので、できれば二段構成で書いていきたいところ。

前回の日記で書き忘れてことがあるので、そこから書き始めることにしよう。

実験試験は試験監督を二回やったが、その際にトイレについていくこともあった。
そこで突然、(連れて行った)高校生に、
「先輩ってS○G(塾)出身ですよね?」
と話しかけられた。
まぁ、そりゃそうなんだけど、今は試験中だしなぁと困惑。
でもここは公正さを優先したかったので、「試験中です。」ときっぱり断った。
もちろん彼には他意はなかったと思うが、ここではっきりと断っておいたのは良い選択であったと思う。
ただ、名札を見て名前を覚えておいてあげるのもよかったかも知れない、とあとから思ったが…。
※僕が出身塾の合格者座談会に出席したことや、広報誌のいたるところに(座談会を含め)写真が載っているところ、またその塾でバイトをしているために後輩に顔を覚えられていたのかもしれない。

後日、チューター(質問に答えるアルバイト) で一緒のI先輩(現在、総合研究大学院大学 国立天文台(*) M1)に、たまたまこの話をしたところ、大学院試でも似たような状況があるらしい。
学部4年次から研究室で研究させていただいたりするわけだが、まさにその研究室の教授や指導教官が試験監督だったりする場合、試験中にトイレに行く際に、普段はおしゃべりをするような教官とも無言でトイレに向かう、という何とも気まずい状況になるのだとか。

(*)総合研究大学院大学 国立天文台
旧来、国立天文台は東京天文台と称し、東京大学の一つの研究室であったが、すばる望遠鏡建設 (つまり国家プロジェクト) に伴い国の機関として組み込まれた。
しかし、国の機関になったため大学院生の受け入れの制度があいまいだったようだ。
それで、国立天文台やKEK(高エネルギー加速器研究機構)などの研究機関で大学院生を受け入れるために出来たのが、総研大である。

無事に理論、実験試験が終わり、そのあとの昼食は皆、顔が平和であった。
朝食までと異なり空気が軽くなっていた。
この足で岡山天体物理観測所岡山天文博物館(3Dメガネでお世話になった)へ。

世の中には無駄にお金をかけた割には、感動の少ないような展示や施設も少なくないが (こりゃ失言か?)
ここの博物館は(それほど新しいものをそろえているわけではないが)凝っていて面白かった。
前に行った三鷹の国立天文台(参照:重力波観測装置)とは違い現在でも観測をしている天文台は初めてだ。
昔使っていた観測機器を見ることができたのは面白かった。

望遠鏡の本体

↑望遠鏡本体
↓望遠鏡の一番大きな鏡(主鏡)
望遠鏡の主鏡

その後、現在使用中の天体望遠鏡に入らせてもらった。
普段観測する際は天球の回転(⇔地球の自転)に合わせて望遠鏡も回転(北極星を中心に斜め回転)させるわけであるが、それに合わせてドームを回転(水平方向の回転)させることもできる。
試しにドームを回転させてみてもらった。
自分が回転しているのか、望遠鏡が回転しているのかわからないほどであった。

慣性系に対して回転する座標系では遠心力のほかに、コリオリ力(転向力)というものが働く。
コリオリ力は、回転する座標上で直線運動しようとすると、進行方向を曲げるような方向(つまり進行方向右or左)に力を及ぼすものである。(台風などが渦巻く理由もこれで説明される)

このコリオリ力を実感したとするならば、自分が回転していることがわかるのだ。

どうすれば自分が回転していることを証明するか?
ということで学生スタッフの何人かで(一応学生スタッフの名誉のために言えば、こんな馬鹿な発案してやったのは僕とわずか何人かだけである。:笑)体を前後に揺らしたり手を前に突き出したりしてみた。
やはり横に引っ張られる感じを受ける。
つまりコリオリ力だった。
ということで、自分が回転していることを実感できたのは面白かった。

PS
フィジクスライブでの写真をいくつか掲載!!
フィジクスライブ

フィジクスライブ

フィジクスライブ

フィジクスライブ