演習林二日目

(写真は昨日の日記と同様暫定的にここにアップロードされている.また昨日の日記に追記あります)

昨日に引き続き今日も愛知演習林にいる.
今日は朝6時に起床し,6時半から講義という過密スケジュール.笑
とはいえ,6時半から行われたのは,バードウォッチングについての話.
東大の演習林(7か所)にいる鳥の種類は90種ほどいるようだ.

7時から早速バードウォッチングが行われた.
早朝の森は寒い.
フリースを持ってきていて正解だった.

愛知演習林には現在,いくつか巣箱が設置されており(小学生向けのイベントか何かで設置された?)その中をのぞくことができた.
ちょうど巣箱の中にはヒナがいて,中にはふ化しているものもいた.
撮影したのは,ふ化しているヒナ,ふ化する前の卵,親がいなくなってしまったヒナの死骸の写真である.

朝食を食べた後は,宿泊施設の裏の道から森の中の散策をした.
目的地は三国山という山の山頂.
とはいえ,目的は山登りでないということだからか後方には公用車がつき,後方支援体制が充実していた笑

途中車を使いながら徐々に移動をしていった.

昨日も注意を受けたが,漆がたくさん生えており,触らないようにと言われた.
もともと山がはげ山だったところに木を植える必要があったため,地盤を固めるためにもちいたイネ科の植物が道路沿いに生息し,その上部に森林があった.

いくら演習林といえども技術的,コスト的問題のため,森林の運営は難しいようだ.
道路に面した部分以外には,車が入れないため木を切り倒しても意味がないため,結局手つかずになってしまうそうだ.
しかも,森林は木を植えてから出荷するまで60年近く面倒を見なくてはならないこともあり,現在の日本の森林のほとんどがこのように,手つかずのままになってしまっているようだ.

一方愛知演習林では新たに複層林といわれる,森林の形態を試験している.
複層林とは,杉や檜を植えるタイミングを5-10年おきにずらして,複数の樹齢の木を一か所に置くという方式だ.
葉が茂る高さが複数になるので複層林と言われるわけだ.
愛知演習林でも将来的に檜を出荷することを目標としているようで,複層林にはいくつか車が通るため,また木を切り倒す際のスペースを開けている.
そうすることで,森の維持の可能性を見出そうとしているらしい.

モザイク林(杉檜などの針葉樹と照葉樹を交互に市松模様に植えた森)なども見た.

昼ごろには敷地に隣接した酪農家を訪ねた.(旧国有林を開拓したらしい.)
鶏舎,牛舎をもち三種の鶏(名古屋コーチンを含む)と乳牛を育てていた.
現在の酪農家の問題点としては,糞尿などの廃棄物の処理が大変なようだ.
以前は屋外に放置してもよかったものが,現行の法制度では屋根つきの施設で乾燥処理を施さなくてはならない.(雨などで流失すると河川などの栄養過多になるから)

酪農場には,馬やカラス,猫なども飼われていた.

また,酪農一家の孫たち(小学生・幼稚園生)がとてもなついてきていた.
しぼりたての牛乳ととれたて卵のゆで卵を御馳走になるとき,子どもたちはその横に置いてあったトランポリンで遊んでいた.
(僕らも遊ばせてもらったということは秘密)

雲興寺というところにも行った.
社寺は,自分で森を私有化しているらしく,この雲興寺にも寺所有の森がある.
周囲の森は陶器を焼くための燃料として過度な伐採に遭ったが,この寺の森には昔からの種族が維持されている(部分もある).
ツバキや,スダジイ(ドングリの一種)などの照葉樹が多く生息しているのを見ることができた.

雲興寺見学後は早めに宿舎に戻り,ゆったり時間をすごしたり,夕飯の準備片付けなどをした.

夕飯は,焼肉とじゃがいものコンソメスープと職員の方の畑で採れた野菜と自家製ベーコン(材料の肉は鹿児島産らしい)でスパゲッティーを食べた.

今は部屋で皆でゆったりしているところだ.

昨日今日と日記を書く暇があったのだが,明日の夜は明後日(実習最終日!)の朝に行われる発表会のプレゼンの作成等でいっぱいいっぱいになりそうなので,日記を書くことはできないかもしれない.

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