Archive for 5月, 2009

2009.05.25 月曜日 [ Latest News, サイエンス, 大学]

進学振り分け

最近、進学振り分け(通称進振り)について悩んでいる。

進振りとは東大の特徴的な制度であり、世界的にみてもこの制度は特殊なものらしい。
一般的な大学は入学時に法学部であったり医学部、工学部のように志望学科を選択して受験する。
東大は、高校生のうちから専門を決定してしまうのは良くない、という考え方から、大学入って一年半は専門課程に所属せず多岐にわたる分野の勉強をすることになっている。
(彼らはこれをレイトスペシャリゼーションと呼ぶ)

現在僕は教養学部(前期課程)理科一類という場所に所属しており、教養を身につけることになっている。ただ教養教養と叫ばれながらも、実際はあまり深い内容の知識を身につけることが出来ていない。これは結局は残念ながら進振りの制度に問題があるからだろう。

進振りでは、二年夏学期までの成績の平均点が高い順に進学先を選べることになっている。
向学心があり、点数の高い学科に行こうとする人ほどもちろん点数を稼がなくてはならない。
しかし、点数を稼ぐことに躍起になるとどういうことが起きるだろうか。
東大の多くの生徒は、楽をして高い成績をもらえる授業を探そうとする。
新学期になると、学内向けに「教員逆評定」というものがとある出版系サークルにより編集され販売されるが、それをほとんどの学生が購入することになる。
この冊子により皆、成績のとりやすそうな授業を選択する訳だ。
周囲の人間が、出来るだけ楽をして高い成績を取ろうとする訳だから、本当に多岐にわたる分野の勉強をしたいと思う人にとってはとても都合が悪い。
頑張って勉強しても得点の伸びが悪くなってしまうからだ。

しかも、いったん逆評定などで教員の良さが評価されると、その授業に学生は集中する。
人が集中すると教員も、最下層にあわせて授業をしないといけないことになっているので出来るだけやさしく授業をしようとする。
これが悪循環につながる訳だ。
全体として、東大の生徒は成績、という単なる数字に踊らされて、教員に甘えるような姿勢を見せることがある。
そして教員も授業の内容を薄くしていってしまう。
ある意味教養前期課程はモラトリアムであるのかな、とは思いながらもちょっと授業がつまらないなあと感じられることは多い。

とはいえ、専門課程に入ると様子は一変して、がっしりと授業が行われるようだ。
怖いようで楽しみである。


■進学学科選び■
進振りが確定するのは9月である。 この結果で東大生の人生が決まるわけだ。
(同時に、前期課程でずっと一緒であったクラスも解体される)

現在進学で迷っているのは
理学部物理学科
・理学部天文学科
理学部地球惑星物理学科
工学部航空宇宙工学科
である。(理学部化学科工学部物理工学科も考えていないわけではないが)
それぞれの学科に一長一短がある。

先ほど述べたように東大の学内では、人間の評価も、学科の評価も成績の平均点で評価する風潮にある。そのためこの中で最も進振りの点数が高い理物(理学部物理学科)は学生の間では評価が高い。
しかし、入る難易度が高いから、という理由だけで安直に理物を選ぶのは良くない。
高校時代から一緒に勉強してきた周囲の人からは、理物に行くのが当然というように思われているようだが、最近理物へ進学するというモチベーションにはつながっていない。
各学科の教員や研究についてよく調べて、進学先の学科をしぼっていきたいと思う。


■大学・大学院卒業後の進路■
最近、進路のことを考えていると小中学生のときの夢を思い出すようになっている。
なぜなら、
物理をやろうというモチベーションが生まれたのは高二のときの物理チャレンジのときであるが、もともとのScienceに対するモチベーションはもっと以前からあったからだ。
そもそも、どんなことがきっかけで科学が好きになったのかを考えるのは面白い。

小学生のころは、ロボコンをやりたいといっていたのを覚えている。
NHKで大学生ロボコンを見ていたからだろうか。
それの影響もあってか(科学技術館サイエンス友の会の友人の影響も大きかったが)小中学生の頃は電子工作にはまった。
大学に入った際、一瞬ロボコンサークルに入りかけたが、忙しそうという理由で入部を諦めてしまった。
物理チャレンジ系の友人でロボコンサークルに所属しているA.T.くん,S.K.くんもいる。
忙しそうだが、毎日が充実しているように見える。

電気回路について勉強をして電子工作をしたいというモチベーションは未だになくなっていない。
最近はパソコンいじりばかりやっているが、半田ごてをつかった工作をやりたいなと思っている。
(電子工学科に進むという手もあったが、電子工作だけを専門にはしたくはなかったので、ここには進まないつもり。物理学科などに進んでも実験装置の製作は自分の手作業になることは多々あるからいずれ電子工作は必要になってくるであろう。)
それにしてもクラスメートのS.N.くんは最近PICをいじり始めたらしい。
負けてられないなあ。

また、電子工作だけでなく宇宙開発にも興味があった。
現在ではJAXAになったが、かつての NASDA,ISASへの興味が強かった。
ちなみに上に述べた学科はすべてJAXAと大学院で提携しているのでJAXAへの就職の道はどこへ行っても確保されているようだ。
(くわしくはこちら)

宇宙開発への興味といえば、東大航空宇宙工学科の中須賀研究室で打ち上げた小型衛星CubeSatなどを追いかけていた時代もあるし、旧ISAS(現JAXA)のはやぶさプロジェクトに至っては打ち上げられる以前(まだ衛星の名前がMUSES-Cと呼ばれていた時代)から追いかけ続けている。

もう一つ興味があることとしては海洋である。
JAMSTEC(海洋研究開発機構)への興味もあった。
しんかい6500などの潜水艦やちきゅうとよばれる海洋水面下の地層に穴をあけて岩石のサンプルを採取する船などには今でも興味がある。
(そういえばちきゅうも建造される前から追いかけていたんだったっけな。)

小学生のころは今よりもたくさん興味を持っていたのではないかと思えるくらいの興味の幅があった。
将来やりたい研究なども含めて進学先を考えられれば、と思っている。

2009.05.14 木曜日 [ Latest News, その他, 大学]

大学でのスポーツ

東大は、勉強の面では優れているけど、体力作りの面ではあまり優れていないのではないか、と思っている人は少なからずいるだろう。
実際、僕自身大学に入るまでは東大というものは勉強ばかりする大学だと思っていた。

しかし、入ってみるとそうでもない。
他大と同様にサークル(特にテニス)は盛んな大学である。
更に、体育の授業(スポーツ身体運動実習という名の講義:通称スポ身)が充実している。
一年生のうちはスポ身(”すぽしん”と読む)は必修科目で、全員が毎週一回ずつやらなければならない。
友人から聞く話によると、人数の多い大学だと、体育の授業は抽選があり当選しないと履修できないようなところもあるようだが、東大は必修である。

一年の前期(一学期)は受験期の体力の低下も考慮して、卓球を選択。
しかしもう少し、積極的に(素早くではなく大きく?じっくりと)体を動かしたいと思い、後期は筋トレを選択することになった。(本当はバドミントンを希望したが抽選に外れただけ:苦笑)

筋トレ(フィットネスと、大学では言う)は、抽選に外れて偶然選択することになっただけだが、これが結構おもしろい。この授業はいわゆるウェイトリフティングであり「体に負荷をかけて特定の筋肉を強くしよう」というものだ。
実際、本当に自分を追い込もうとすれば重量を調整して、筋トレが出来る。
しかも、(大学だから?)筋トレの理論なども教えていただいた。

更に、後期は縁あって東大の石井研(スロトレなどで有名な石井先生の研究室)で加圧トレーニングもさせて頂いた。
加圧トレーニングは新しい方式の筋トレだとして有名だが、それを使っての筋トレが出来たのも興味深かった。
最近は研究室に遊びにいっていないが、それでも身近にアカデミックなスポーツが出来る環境がそろっているのは確実だろう。
(加圧トレーニングは本当に不思議なくらい効率がいいトレーニングのような気がした。でも、わざわざ民間の加圧ジムに高いお金払ってまでやろうとまでは、思わないかもな。。。)

ついでなので、石井先生の最新のご著書を紹介する。
DVD付 スロートレーニングパーフェクトプログラム
講談社の特集ページはこちら
ゆっくり体を動かすことで筋力を効率よくつけるトレーニング法をスロトレといい、このトレーニング法の紹介。さらには、体につけた筋肉をつかって脂肪を燃焼させよう、というトレーニング(エアロビクス)の紹介もしている。
ただ、話によると、エアロビクスのほうの運動は、結構動きが難しく大変だとか。
今度入手したら僕もやってみようかな、なんて考えている。

話は石井先生の紹介にそれてしまったようだ。
本題である東大の運動施設の紹介に戻そう。
本郷キャンパスには御殿下記念館という学内専用スポーツジムがある。
東大も国立大学から独立行政法人になって以来、利用料は有料になってはいるが、それでも一回300円で利用できるのはありがたい。
駒場にもトレーニング体育館(先ほどのフィットネスの授業はここで行われる)という、筋トレの器具が用意されている体育館(ジム?)があるが本郷にもそのようなジムがある。
しかも、プールやその他の運動設備も一カ所にまとめられている施設だ。
(ちなみに駒場のプールは現在改修中。しかし大学の線路向かいにある駒場野公園にはプールがあるらしい。)

ということで、本郷にいってもずっと運動を続けることが出来そうだ。
これは、研究者として体力作りも大切である、という思想が込められているのだろう。
様々な学内の研究室に行ってみたりすることがあるが(昨日も真船研という所に行ったのでいずれ日記に書く予定)、どの先生方も、健康を維持するためにスポーツを続けられているように感じる。
結局、体力がなければちゃんとした研究もできないということなのだろう。
僕自身、年をとっても体力は出来るだけ衰えさせないように注意していきたい。

今回、突然このような日記を書いたのには理由がある。
現在二年生になって週二回スポ身の授業をとっている。
水曜日はバドミントン、木曜日はフィットネス(筋トレ)である。
午前中の授業で筋トレをしてきたのだが、今日はあまりに追い込みすぎた気がする。
友人と合計3人で補助などをしながらやるのだが、
残り2人(2人とも自転車仲間、1人はこの授業で知り合った)のやる気がありすぎて(僕のやる気がなかったというわけではないが)僕まで高負荷でたくさんのセットをこなしたからだ。
(とはいえトップアスリートからみれば軽い重量だが。)

足回りの筋肉は回復が早いが、腕の筋肉の回復が遅い。
授業が終わったときは、腕は激痛でつらく、疲れ果てていたので勉強する気力が起きず、日記を書いていた訳だ。
(厳密には授業後にヨロヨロになりながら?友人と缶ジュースを買いに行き、シャワー室でシャワーを浴びてなんとかまともに動けるようになり、やっと日記を書く元気が出た :笑)

夕方からバイトがあり、(チョークを持つので)それまでには腕の筋肉が回復すればいいのだけどなあ。。。

2009.05.12 火曜日 [ Latest News, サイエンス, 大学]

益川敏英教授 講演会@駒場

5月9日東京大学駒場キャンパス900番講堂で昨年ノーベル物理学賞受賞された益川先生の講演会があった.
参加は無料で,新入生を対象という建前の講演会であったが,翌日(新入生だけで模擬店を開催する)「新フェス」が行われるための準備で新入生があまりいなかったのも事実ではある.(とはいえそこそこいた)
そういう僕ももはや二年生であるが…

講演開始時間は14時,しかし受付開始は12時半とちょっと早め.
僕はさらに早い12時10分ごろ東大についた.
しかし,もうすでに列ができていた.
さすが,ノーベル賞受賞者への関心は高いんだなあと改めて実感.

といっても早めに列に並んでまで整理券を受け取るのも面倒だったので,12時半ごろまでは生協購買部や食堂で友人とまったり.
12時半ちょっと前にいくと,列の長さはさらに長くなっていた.
といっても200人はいなかったように感じる.
人気,といえるのかどうか微妙な人数だ.

とにかく,友人の分の整理券も受け取らなくてはならなかったので,一度整理券をとって席を確保してから再び列に並びなおした.
学生には学生証をチェックしていた建前上,一度に複数枚とることが認められていなかったからだ.

ところで,講演会開催には事務方のスタッフが必要になる.
今回の講演会の企画は,駒場の理系の研究室の先生方と,一部の手伝いの学生で構成されていた.
その学生スタッフのうち二人ほどが知り合いだった.
二回目の整理券確保後,スタッフの友人と話していると,後ろから
「益川先生が到着されました.いま正門にいらっしゃいます.」
とのこと.
いやいや,要人は裏側の門から招き入れるんじゃないのか? と思いながら,一緒に講演を聞きに行ったHとともに正門に行ってみることに.

・・・
まさかおひとりでいらっしゃるとは思いもしなかった.
正門入ってすぐ右の守衛所の横に立っているではないか!
900番講堂は正門入って左にあるからか,益川先生目当ての人は(門の右側に立っている)白髪の人に気づかないまま,左の目的地に急いで歩いていく.
何という滑稽な光景だろうか.

とはいえ僕自身も直接話しかける勇気がなかったので遠巻きに見ているだけだったが...
しばらくすると後ろから,駒場のお偉い物理の先生方が迎えに来た.
益川先生は別室に連れて行かれるようなので,僕らも会場にもどった.



そして講演会開始.
まずは,物理学会のときの講演会と同様に,主催者の挨拶ののち,CP対称性の破れについての解説があり,その後に益川先生の講演である.
解説をされた先生は,普段は益川先生のことを「益川さん」と呼んでいるようなのだが,今回の講演では「益川先生」と呼ぶように努力していた.(大学側からの要請か?)
解説中「益川さん」と口走ってしまい,あわてて「益川先生」と言いなおすことが頻繁にあった.
普段通りの呼び方で呼んだほうがよさそうに感じるのだけど…

また,益川先生は以前東大の原子核研究所(今の高エネ研)に所属された時代もありその当時,東大で試験監督をされたこともあるらしい.
たぶん当時の学生は将来ノーベル賞を受賞する先生だとは想像もしなかっただろう :苦笑

さて,そして益川先生のご講演が始まった.
あらかじめ用意した講演内容とは異なり,気の向くままに話してくださったようだ.
物理学会の市民講座のときと同じ論題だったので,同じ話もあったが,だいぶ市民講座とは内容が異なっていた.

彼は,天才の定義についても話をしていた.
天才は3種類のタイプに分類される.と
一つ目は秀才タイプの天才.
何人かの物理学者の例をあげていた.

二つ目は変人タイプの天才
ランダウという有名な物理学者がいるが彼はこれに該当する.
誰も信じそうもないような仮定から,理論を展開し現実を説明する彼の理論の展開のやり方は確かに有名だ.
今でもランダウ物理学教程という本は邦訳本もいくらか出版されているが,その本が難しいといわれる理由は,理論の出発点(公理)が現実と乖離しているように感じられるからであろう.
しかし,それはきれいな理論体系 (少ない公理から豊かな定理が生み出される体系) を実現するために敢えて洗練された公理だけを採用しているのかと思いきや,益川先生によると,彼はもともとの思考回路がそのような信じがたい公理系からの理論の導出をするようにできていると言っていた.
確かに,そのような一般人とは違う論理で物事を考えるからこそ”変人”といわれるわけだが.


他には友人の存在の必要性を話していた.
益川先生自身,ノーベル賞をとる際には小林先生の存在があった.
しかし実は小林先生と益川先生が一緒に研究したのは必然性によるものではなかったようだ.
というのも,益川先生は小林先生よりも年上ということもあって先に京都大学へ助手として行った.
その後小林先生が京大にいくわけだが,京都での生活などについて研究室の先輩であった益川先生に手紙で(メールでないところが時代を感じる)話を伺っていたようだ.
文通の中でお互いの興味のある研究の話になり,お互いCP対称性の破れというテーマに興味をもっていることが分かり共同研究をすることになったようだ.
当時,理論ではCP対称性という対称性(粒子と反粒子は対称的に存在する)と考えられていたのだが,ある加速器による実験結果から対称性が破れていることが判明していた.

とにかく,それ以来益川先生と小林先生は共同でCP対称性の破れの理論について議論を重ねて理論を作ったようだ.
益川先生曰く,友人の存在は教官の存在以上に重要だ.と
たしかに教員は学生よりは年上であるし,権威もある.
権威があるということは,責任が大きいということ.
できるだけ嘘を言いたくないという思いが強くなる.
そうすると,新しい理論の提唱だとかはふと頭の中で思いついたとしても嘘かもしれない,という恐れから新しい理論を口外する事が出来なくなる.
(これは益川先生だけでなくいろいろな人が,同じようなことを言っているが.)

つまり,学生が新しい理論を考えたと言って先生にもってきたとしても,先生はこの恐れから従来の理論からあまりにも逸脱した内容の考えには賛同しかねてしまうようだ.
野依さんの講演会で,ある院生が自分の実験についてアイデアを伺いたくて講演の休憩時間に直接質問をしたところ,野依さんからの返答は「自分の思うようにやりなさい」だったとか.
これも,上記の理由によることだろう.

だからこそ(教官の存在以上に)友人の存在は重要.
一人で研究するより,二人で研究したほうが能率がだいたい1.5倍になると言っていた.
友達は必要だし,活用すべきだと.

そういえば,僕が高校時代通っていた塾(現在のバイト先)の合格祝賀会で卒業生代表のスピーチをした際に「友達は便利です」だなんていう失言!?をしてしまった記憶があるのだが,
その意図としては,益川先生のおっしゃったような,友人と議論することで新たな発見が生まれたり,切磋琢磨しながらより知識を増やすことができる.ということだ.
さまざまな (限られたメンバーだと視野が狭くなるのでできるだけ幅広く多くの) 友人との議論を積極的に行うように心がけなければ,と思った.


そして,益川先生は,研究者(とくに理論屋)は自分の見た参考文献を見なかったことにする傾向にある とも話された.
あくまで,自分が論文中の理論をすべて導いたかのような美しさをアピールしたいという気持ちになるからだそうだ.
この点についてはあまり具体例を知らないが,確かに僕が理論屋であるなら,論文の最後に書く参考文献はあまり多くしたくないかもしれない.


また,理論の発見は,(お互い無関係の研究者たちから)同時期に発表されることが多い,ということも言っていた.これも様々な理論において有名な話だ.
実際には,実験物理学の範疇でもしばしば,複数の研究所で同時にある事象が発見されることもある.

科学の進歩は何らかの時系列に従って発展するのかもしれない.と言っていた.
裏を返せば,現地点では全く解決できそうもない問題も,全力を尽くして取り組めば,いつかは (その問題が解決されるべき時がくれば) 解決されるであろう,ということだ.
(ちょっと論理的には飛躍がないわけでもないが:笑)


他にもいろいろと面白い話をしていただいたが,僕が記憶しているのはこの程度まで.
また講演会がある際にはできるだけ記録に残しておきたいと思う.

2009.05.04 月曜日 [ Latest News, サイエンス, 大学]

演習林二日目

(写真は昨日の日記と同様暫定的にここにアップロードされている.また昨日の日記に追記あります)

昨日に引き続き今日も愛知演習林にいる.
今日は朝6時に起床し,6時半から講義という過密スケジュール.笑
とはいえ,6時半から行われたのは,バードウォッチングについての話.
東大の演習林(7か所)にいる鳥の種類は90種ほどいるようだ.

7時から早速バードウォッチングが行われた.
早朝の森は寒い.
フリースを持ってきていて正解だった.

愛知演習林には現在,いくつか巣箱が設置されており(小学生向けのイベントか何かで設置された?)その中をのぞくことができた.
ちょうど巣箱の中にはヒナがいて,中にはふ化しているものもいた.
撮影したのは,ふ化しているヒナ,ふ化する前の卵,親がいなくなってしまったヒナの死骸の写真である.

朝食を食べた後は,宿泊施設の裏の道から森の中の散策をした.
目的地は三国山という山の山頂.
とはいえ,目的は山登りでないということだからか後方には公用車がつき,後方支援体制が充実していた笑

途中車を使いながら徐々に移動をしていった.

昨日も注意を受けたが,漆がたくさん生えており,触らないようにと言われた.
もともと山がはげ山だったところに木を植える必要があったため,地盤を固めるためにもちいたイネ科の植物が道路沿いに生息し,その上部に森林があった.

いくら演習林といえども技術的,コスト的問題のため,森林の運営は難しいようだ.
道路に面した部分以外には,車が入れないため木を切り倒しても意味がないため,結局手つかずになってしまうそうだ.
しかも,森林は木を植えてから出荷するまで60年近く面倒を見なくてはならないこともあり,現在の日本の森林のほとんどがこのように,手つかずのままになってしまっているようだ.

一方愛知演習林では新たに複層林といわれる,森林の形態を試験している.
複層林とは,杉や檜を植えるタイミングを5-10年おきにずらして,複数の樹齢の木を一か所に置くという方式だ.
葉が茂る高さが複数になるので複層林と言われるわけだ.
愛知演習林でも将来的に檜を出荷することを目標としているようで,複層林にはいくつか車が通るため,また木を切り倒す際のスペースを開けている.
そうすることで,森の維持の可能性を見出そうとしているらしい.

モザイク林(杉檜などの針葉樹と照葉樹を交互に市松模様に植えた森)なども見た.

昼ごろには敷地に隣接した酪農家を訪ねた.(旧国有林を開拓したらしい.)
鶏舎,牛舎をもち三種の鶏(名古屋コーチンを含む)と乳牛を育てていた.
現在の酪農家の問題点としては,糞尿などの廃棄物の処理が大変なようだ.
以前は屋外に放置してもよかったものが,現行の法制度では屋根つきの施設で乾燥処理を施さなくてはならない.(雨などで流失すると河川などの栄養過多になるから)

酪農場には,馬やカラス,猫なども飼われていた.

また,酪農一家の孫たち(小学生・幼稚園生)がとてもなついてきていた.
しぼりたての牛乳ととれたて卵のゆで卵を御馳走になるとき,子どもたちはその横に置いてあったトランポリンで遊んでいた.
(僕らも遊ばせてもらったということは秘密)



雲興寺というところにも行った.
社寺は,自分で森を私有化しているらしく,この雲興寺にも寺所有の森がある.
周囲の森は陶器を焼くための燃料として過度な伐採に遭ったが,この寺の森には昔からの種族が維持されている(部分もある).
ツバキや,スダジイ(ドングリの一種)などの照葉樹が多く生息しているのを見ることができた.

雲興寺見学後は早めに宿舎に戻り,ゆったり時間をすごしたり,夕飯の準備片付けなどをした.

夕飯は,焼肉とじゃがいものコンソメスープと職員の方の畑で採れた野菜と自家製ベーコン(材料の肉は鹿児島産らしい)でスパゲッティーを食べた.

今は部屋で皆でゆったりしているところだ.



昨日今日と日記を書く暇があったのだが,明日の夜は明後日(実習最終日!)の朝に行われる発表会のプレゼンの作成等でいっぱいいっぱいになりそうなので,日記を書くことはできないかもしれない.

2009.05.03 日曜日 [ Latest News, サイエンス, 大学, 旅行]

愛知演習林

本日から,東京大学の愛知演習林に来ている.
「里山の自然を訪ねて」という授業を履修したからだ.

昨日は,夕方から東大の柏葉会合唱団という団体に遊びに行き,(新入生と一緒に歌う)夕飯を食べて,そのまま新宿のバスターミナルへ向かった.
新宿のバスターミナルの混雑は予想はしていたものの人だらけであった.

高速バスは初めてである.
JRバスニュードリーム名古屋3号に乗って名古屋に向かう.(20分遅れの0時10分に出発)
座席は一番前の右側窓わき(1番C席)で,足をゆったり伸ばせて楽だった.

名古屋到着は予定より10分早い6時50分に到着した.

名古屋では,中国人留学生の友人とともに観光をした.
大須観音,名古屋城などをめぐり,最後は矢場町の矢場トンへブランチを食べにいった.
噂には聞いていたものの,矢場トンは長蛇の列.
わらじカツを食べたのだが,腹にたまった.
しかし,お腹の余裕が少なくなるにつれて,時間的余裕もわずかとなった.

名鉄線尾張瀬戸駅に13時に集合しなくてはならないのだが,乗らねばならない電車にぎりぎり飛び乗った.

演習林では,森の維持のしかたや,愛知演習林についての説明を受け,さっそく森に出る.
チェーンソーの使い方を教えていただき実際に杉の木の間伐を体験させていただいた.

また,瀬戸焼の室町時代に作られたといわれる窯を見学させていただいた.
燃料の調達が難しい頃,器は容易に燃料の確保できる森林に窯を作り,器を作っていたようだ.

撮影した写真も更新したので,ここを見てみてください.


090504追記
かつて,瀬戸焼が現在の愛知演習林の付近で焼かれていた影響で,燃料となる木が切りつくされてしまい,山には木がなくなってしまっていたようだ.

愛知演習林には80年の歴史がある.
その間に愛知演習林に託された重要な任務としては荒廃したハゲ山を復活させることであった.
砂防ダムを設置し,杉や檜を植えて現在の姿がある.
現在,森が復活した演習林には現在杉檜などばかりが植わっているが,本来日本の自然林には照葉樹が多い.
愛知演習林では杉檜の商業的利用の研究や,照葉樹林の再生なども研究しているようだ.

2009.05.02 土曜日 [ Latest News, 移動手段]

自転車通学

昨日は、学校へ自転車で登校してみた。
天気がよく、一日中晴れであったことと、自転車に乗りたいという思いがあったからだ。

今まで、試験的に(?)授業の無い日や、休講の関係で夕方の授業しか無い日にしか自転車で学校まで行ったことはあったが、昨日は初めて実用的に自転車に乗った日、ということになる。
昨日は授業は1限と5限のみ。(先生方、みんなGWで遊びに行っているのだろうか…)
1限の授業に自転車でいくのは、実際、遅刻しないかと心配だった。
朝は国道は混雑が見込まれるからだ。

(これまで自転車を使って学校までの)最短所要時間は40分であったが、昨日登校に要した時間はDoorToDoorで50分かかった。
朝のラッシュ時の電車でも40分以上かかる所を考えれば、まあいい結果と言えるかもなあ。。。

それにしても、都内国道を走行する自転車ユーザーのマナーの悪さに唖然とした。
前回大学に行ったときには、ずっと携帯電話で電話しながら自転車をこぐ人がいてイライラしたこともあった。
今回思ったのは、信号無視をする人があまりに多いということ。
朝は、車の運転手も含め皆急いで移動しようとする傾向にあるようで、自転車ユーザーも慌てている感じがした。
しかし、脇道からやってくる車も急いでいる可能性もあることだし、もう少し気をつけないといけないんじゃないかなあと思った。

しかし、信号をキチッと守る必然性もあるのかどうかというのも疑問ではある。
(昨日はバカみたいにきっちりと信号に従って移動したが。)
左右を確認して絶対に安全であると考えられる場合、渡ることを禁止する法規自身に若干問題があるのかもしれない。
(法律の専門家ではないから実際にはどのような法律があるのかなどわからないのだが・・・)
たとえば、車の通行量が(街道並に)多くないと認められる道路の横断歩道の信号に関しては、赤色点滅信号のようなものを採用して、
「歩行者、自転車、原付自転車に限り個人の責任のもとで横断をすることが可能」
などというルールが作れたりしないのだろうか。
それだけでも、自転車ユーザーや歩行者の利便性を確保することが出来るだけでなく、歩道上の混雑を解消することが可能となるのではなかろうか?

まぁ、個人的にはこれは一時的なものであり、将来的には主要街道には自転車、専用通路のようなものを用意してもらいたい、と思うのだが。笑
(自転車専用通路があればトラックの運転手も、自転車の乗り手もお互いスレスレの場所を走る必要がなくなり、快適になるはずなのだけどなあ・・・)