'化学科' に関する記事のまとめ

2009.05.25 月曜日 [ Latest News, サイエンス, 大学]

進学振り分け

最近、進学振り分け(通称進振り)について悩んでいる。

進振りとは東大の特徴的な制度であり、世界的にみてもこの制度は特殊なものらしい。
一般的な大学は入学時に法学部であったり医学部、工学部のように志望学科を選択して受験する。
東大は、高校生のうちから専門を決定してしまうのは良くない、という考え方から、大学入って一年半は専門課程に所属せず多岐にわたる分野の勉強をすることになっている。
(彼らはこれをレイトスペシャリゼーションと呼ぶ)

現在僕は教養学部(前期課程)理科一類という場所に所属しており、教養を身につけることになっている。ただ教養教養と叫ばれながらも、実際はあまり深い内容の知識を身につけることが出来ていない。これは結局は残念ながら進振りの制度に問題があるからだろう。

進振りでは、二年夏学期までの成績の平均点が高い順に進学先を選べることになっている。
向学心があり、点数の高い学科に行こうとする人ほどもちろん点数を稼がなくてはならない。
しかし、点数を稼ぐことに躍起になるとどういうことが起きるだろうか。
東大の多くの生徒は、楽をして高い成績をもらえる授業を探そうとする。
新学期になると、学内向けに「教員逆評定」というものがとある出版系サークルにより編集され販売されるが、それをほとんどの学生が購入することになる。
この冊子により皆、成績のとりやすそうな授業を選択する訳だ。
周囲の人間が、出来るだけ楽をして高い成績を取ろうとする訳だから、本当に多岐にわたる分野の勉強をしたいと思う人にとってはとても都合が悪い。
頑張って勉強しても得点の伸びが悪くなってしまうからだ。

しかも、いったん逆評定などで教員の良さが評価されると、その授業に学生は集中する。
人が集中すると教員も、最下層にあわせて授業をしないといけないことになっているので出来るだけやさしく授業をしようとする。
これが悪循環につながる訳だ。
全体として、東大の生徒は成績、という単なる数字に踊らされて、教員に甘えるような姿勢を見せることがある。
そして教員も授業の内容を薄くしていってしまう。
ある意味教養前期課程はモラトリアムであるのかな、とは思いながらもちょっと授業がつまらないなあと感じられることは多い。

とはいえ、専門課程に入ると様子は一変して、がっしりと授業が行われるようだ。
怖いようで楽しみである。


■進学学科選び■
進振りが確定するのは9月である。 この結果で東大生の人生が決まるわけだ。
(同時に、前期課程でずっと一緒であったクラスも解体される)

現在進学で迷っているのは
理学部物理学科
・理学部天文学科
理学部地球惑星物理学科
工学部航空宇宙工学科
である。(理学部化学科工学部物理工学科も考えていないわけではないが)
それぞれの学科に一長一短がある。

先ほど述べたように東大の学内では、人間の評価も、学科の評価も成績の平均点で評価する風潮にある。そのためこの中で最も進振りの点数が高い理物(理学部物理学科)は学生の間では評価が高い。
しかし、入る難易度が高いから、という理由だけで安直に理物を選ぶのは良くない。
高校時代から一緒に勉強してきた周囲の人からは、理物に行くのが当然というように思われているようだが、最近理物へ進学するというモチベーションにはつながっていない。
各学科の教員や研究についてよく調べて、進学先の学科をしぼっていきたいと思う。


■大学・大学院卒業後の進路■
最近、進路のことを考えていると小中学生のときの夢を思い出すようになっている。
なぜなら、
物理をやろうというモチベーションが生まれたのは高二のときの物理チャレンジのときであるが、もともとのScienceに対するモチベーションはもっと以前からあったからだ。
そもそも、どんなことがきっかけで科学が好きになったのかを考えるのは面白い。

小学生のころは、ロボコンをやりたいといっていたのを覚えている。
NHKで大学生ロボコンを見ていたからだろうか。
それの影響もあってか(科学技術館サイエンス友の会の友人の影響も大きかったが)小中学生の頃は電子工作にはまった。
大学に入った際、一瞬ロボコンサークルに入りかけたが、忙しそうという理由で入部を諦めてしまった。
物理チャレンジ系の友人でロボコンサークルに所属しているA.T.くん,S.K.くんもいる。
忙しそうだが、毎日が充実しているように見える。

電気回路について勉強をして電子工作をしたいというモチベーションは未だになくなっていない。
最近はパソコンいじりばかりやっているが、半田ごてをつかった工作をやりたいなと思っている。
(電子工学科に進むという手もあったが、電子工作だけを専門にはしたくはなかったので、ここには進まないつもり。物理学科などに進んでも実験装置の製作は自分の手作業になることは多々あるからいずれ電子工作は必要になってくるであろう。)
それにしてもクラスメートのS.N.くんは最近PICをいじり始めたらしい。
負けてられないなあ。

また、電子工作だけでなく宇宙開発にも興味があった。
現在ではJAXAになったが、かつての NASDA,ISASへの興味が強かった。
ちなみに上に述べた学科はすべてJAXAと大学院で提携しているのでJAXAへの就職の道はどこへ行っても確保されているようだ。
(くわしくはこちら)

宇宙開発への興味といえば、東大航空宇宙工学科の中須賀研究室で打ち上げた小型衛星CubeSatなどを追いかけていた時代もあるし、旧ISAS(現JAXA)のはやぶさプロジェクトに至っては打ち上げられる以前(まだ衛星の名前がMUSES-Cと呼ばれていた時代)から追いかけ続けている。

もう一つ興味があることとしては海洋である。
JAMSTEC(海洋研究開発機構)への興味もあった。
しんかい6500などの潜水艦やちきゅうとよばれる海洋水面下の地層に穴をあけて岩石のサンプルを採取する船などには今でも興味がある。
(そういえばちきゅうも建造される前から追いかけていたんだったっけな。)

小学生のころは今よりもたくさん興味を持っていたのではないかと思えるくらいの興味の幅があった。
将来やりたい研究なども含めて進学先を考えられれば、と思っている。

2008.12.26 金曜日 [ Latest News, 大学]

理学部サイエンスカフェ@駒場(12月12日)

最近はレポート,友人の演奏会等忙しかったので日記を書く暇がなかった.
演奏会のことは,また後日書くとして,今回は先日あった理学部サイエンスカフェの内容を書こうと思う.

東大は大学に入学した際にはすべての学生が教養学部に所属するシステムをとっていて,他の一般的な大学と違い入学時には専攻分野がなく,進学振り分け(進振り)という制度がある.
2年次の夏休みに行われるものだが,それまでの授業の成績(平均点)順に希望する学部に進学できる,という制度だ.
学生にとってみれば,自分の進みたい学部が人気学部であればある程点数が高いので,必然的に授業の内容に力を入れなければならない.
理系であれば,薬学部や理学部(特に物理・化学科),航空宇宙工学科・物理工学科などの人気な学部学科はもちろん点数が高い.
ノーベル賞の影響もあり,来年の進振り(僕が進振りされる年)は物理・化学科はボーダーライン(底点)は上がるだろう.

しかし,点数を気にするのは学生だけでもない.
学部側からしても底点は気になるものだ.
普段から駒場の学生に講演会やポスター,講義などで学部ぐるみの広報活動をしないと定員割れ(底抜け)がおきてしまう.
かつて一度,高い底点を維持してきた物理学科も底抜けを経験しているくらいだ.
(第二段階という,第一段階で希望学部に進めなかった約3割の人を対象としているものではあるが)

ということで,理学部としても広報のために学部ガイダンスだけでなくて,サイエンスカフェというものを開催するわけだ.

学部ガイダンスは比較的真面目な学部紹介をする機会であったが,それに対してサイエンスカフェは各学科の先生とタダでケーキとお茶・コーヒーを頂きながらお話をする会だ.
どちらかというと甘いものを食べたくてサイエンスカフェに行ったが(僕だけでなく)実際来ている人は「ケーキがあるから」という理由で来ている人が多い気がした(笑)

前の授業は実験だったので,開始時刻には若干遅刻していったら,結構人がいた.
しかも入口入って正面の「物理学科の席にいた人の約半数が知り合いだった」という状況には笑わずにはいられなかった.


残念ながら,前回のガイダンスの際に生物学系の学科にはにはそこまでの興味はもてなかったので,結局生物系3学科と地球惑星環境学科(地質学に近い)にはいかなかった.
つまり僕が行ったブースとしては,足を運んだ順に物理学科,数学科,地球惑星物理学科(環境学科と違い天文学+物理学+alphaのような学科),化学科,天文学科,情報学科だった.
(工学部ほどではないが理学部もたくさんの学科があるなぁ.)

各ブースに行くごとにひとつづつケーキを頂き,さらに情報学科を見た後にもう一度物理学科のブースに戻りケーキを食べたので,合計7個も食べたことになる(笑)
5個目を過ぎたあたりからさすがに食べるかどうか躊躇したのだが,やっぱり食べてしまった(笑)
まぁ,一緒にブースをまわったD.N.くんは8つ(それ以上か?)食べていたが…(笑)

各学科の先生が自分の学部をアピールしていた特徴的なフレーズ(ちょっと脚色してるかも?笑)



【物理学科】
 20世紀はアインシュタインの発見に始まり物理が理系の中心的な学問だったけど,21世紀も物理の時代ですよ.そもそも,すべての学問は物理学の発見に恩恵を受けていますからね.物理学者無しでは理学も工学も医学も発展しないんですよ.まさに物理学帝国主義ですね.ハハハ・・・

【数学科】
 数学科は現実に意味のない学問のようにみえるかもしれませんが実は現実社会ではなくてはならない学問分野です.
(分野によっては)保険,金融や,暗号(通信)開発などの職業に進みます.博士課程に進む人も多いですねぇ.まぁ博士課程に進んで研究する人は…ゴホッゴホッ(茶を濁す)
※数学科は世間で言われているポスドク問題が,顕著な学科の一つ

【地球惑星物理学科】
 太陽系から地球スケールまでの分野について物理的に研究します.
学部生の間は(結局物理学.笑) 太陽系・気象・地殻(プレート,火山,海洋など)・地球内部など幅広い分野についての教養を身につけます.
(他大学では学部時代からもっと細かな専門を選ぶ必要がある)扱う範囲が極めて広くカリキュラム的にも授業のコマ数が多いので,学部段階の卒業論文は実質上ないものと言えます.ちなみに,当学科は意外とポスドクの比率が少なく博士課程卒業年から助教ポストに就く人もいます.(これはとてもすごいこと)

【化学科】
 化学科に進むと,理学部すべての学科の分野について勉強できます.量子化学などをやれば物理学ですし,生化学の分野であればほとんど生物に近い分野を生物学者には出来ない,分子の動きから生物の研究ができますよ.他の学部の範疇も化学の分野で議論することができます.
化学と他の理学部の学問の関係をみると,いかに化学が理学の中心にいるのがわかるでしょう.
世の中では物理帝国主義だなんてありますけど,私はそう思いませんね.私は化学中心主義を主張します.言い換えれば化学はCentralScienceとも言えます. 
あ,でも一つだけ化学の扱えない分野があります.素粒子,宇宙論です.ああいう純粋理論の分野をやりたい人は,化学科ではやれないのでどうぞ物理学科へ行ってください.(笑)

【情報学科】
理学の中でも新しい分野(もっとも新しい学科は生物情報科学科:今年設立されたばかり)です.物理や化学科のように帝国大学創設のときからあるような伝統学部とは違って,新しいことをやりたい人にはお薦めです.まぁ,どの学部に行っても計算機の恩恵を受けると思いますが,それを積極的に開発する学部です.就職先は,SEに限られているわけでもなく,希望して一般職につく人もいますねぇ.
※近年SEがキツい割りに給料が安いことの反映か?




それぞれの学科が特色を出しているよなぁと思う.
自分自身あと半年で自分の進みたい学科が決められるのか心配なくらいだ.

これからも(工学部,教養学部後期教養課程,その他文転なども含め)どの学部に進みたいのかをじっくりと吟味していきたい.