プリンタ分解記

先日プリンターで英語二列のレポートを印刷しようとしたところ、
「廃インクタンクがいっぱいです。」
と聞いたこともないエラーメッセージが出た。
しかも廃インクタンクって何?
我が家で4年8ヶ月(約5年間)酷使され続けた後に致命的な故障か?

ちなみに我が家の現役プリンターは四代目で,機種はCanonPixus9100iという,A3まで印刷できる頑張り屋さんである。

…ということでとりあえず取扱説明書を見てみた。
「『廃インクタンクがいっぱいです』というエラーメッセージが出たらキャノンサービスセンターに修理を申し込んでください。」
とのこと。
はじめから想定されているエラーメッセージのようだ。
それにしても、修理をお願いしてお金を必要以上に持っていかれるのは悔しい。
なんとかいい解決策はないだろうか。と思いネットで調べると
CANON PIXUS 950i 廃インクタンクの交換
やはり,世の中には同じ用に自力で直そうとする人がいるらしい。

このページの内容をかいつまんで説明するとすれば,
・廃インクタンクとは
 「ふちなし印刷をする際インクヘッドが紙からはみ出た部分のインクの回収、インクヘッドクリーニングの際に使うインクを回収する部分」
・廃インクタンクの部品は「インクを吸収するスポンジのようなもの(吸収材)でできているが、このスポンジを入手しなければならない」
・廃インクタンクを交換した後は、プリンターにある二つしかないボタンをうまくいじってメンテモードを起動して、リセットをしなくてはならない

送られてきた廃インクタンク(吸収材)
それを読んだのち、廃インクタンクの入手をすることにした。
このページは6年前で当時は公に廃インクタンクを購入できたらしい。
しかし最近公にはCanonから販売していないようだったので、関東CSというCanonの修理専門の子会社にだめもとで「廃インクタンクが欲しい」と直接メールをしてみた。
翌日、メールの返信が来た。
廃インクタンクを販売してくれるとのこと。

ということで、17日に写真のように廃インクタンクが届き、翌日交換したわけだ。
一昨日(18日)の夜は父親と共にプリンタを分解した。
A3プリンターということもあり、予想以上に分解は困難だった。
まずは上のカバーを外す。

インクタンク付近(横から)

インクタンクのしまわれる部分を横から見たときの写真である。
インクタンクの左下にある平べったい円柱状のものが、紙送りするためのロールを動かすモーターである。
モーターの横に白い歯車(ギア)が見える。
また、インクタンクの裏にある円柱状のものは、インクタンクを左右に動かすためのモーターである。

インクタンク付近(後ろから)

インクタンクを後ろから見た写真である。
上の写真で説明した、インクタンクを左右に動かすための駆動部は結構大きい。
たぶん、これはモーターの先に遊星ギヤという種の、精密機器を駆動するときなどにつかうギアが用いられているのだと考えられる。

(参照:Wikipedia)

プリンタを前から見る

紙を吸い込む部分を撮影した。
とくにこの部分は見て驚くようなものはないが、記録のために撮影した。
それにしても上の写真で見てもわかるが、プリンタを這っているケーブルは太い。
高出力のモータを動かすために大電流を流すため、である。

プリンタを前から見る

プリンタを前から見たときの様子である。
プリンタヘッド(インクを出す部分)を制御するケーブルは上記モーター駆動用ケーブルと異なりとても細くて済むのが確かにわかる。
また、インクタンクの下にある、黒いスポンジ状のものがあるが、このスポンジが廃インクタンクと接していて、要らないインクを受け取る部分になっているようだ。

さて、その後プリンタの中枢部分をフレームに固定しているネジ(二本)を外し、インクタンクを取り出した。

廃インクタンクを取り出したところ取り替えた廃インクタンク

上の二つの写真が廃インクタンクの取り換え前後だ。
どうやら、インクを混ぜると黒くなっていくらしい、ということは本当のようだ。(もちろん紙の上で考えればあたりまえのことなのだが、ここで再確認した、ということ)

フチなし印刷などの吹きこぼれたインクの受け口
左図はプリンタ本体を下から見たときの様子である。
黒いスポンジのようなものが、フチなし印刷などで吹きこぼれたインクを集めて流すものである。
普段はこのスポンジが廃インクタンクに接しているのであろう。

インクタンク収納場所下の部分インクタンク下の部分の拡大図

上二つの写真が、普段インクを収納する部分の裏から見た部分の写真である。
普段からプリンターはヘッダにインクが詰まるのを防ぐためにクリーニングをしたりする。
そのため、たくさんのインクが捨てられるからか、チューブまで付けられている。
チューブが二本ある理由は分からないが、とりあえず勢いよくインクが流れている様子が、プリンタ本体底面裏の汚れ方からわかる。

たくさん写真を撮りながらも、プリンタの分解、組み立ては無事終わり、いつも通りの状態に組み立てなおした。

あとは、プリンタのリセットをしなくてはならない。
リセットをしないと、プリンタはまだ廃インクタンクがいっぱいになっていると思い込んだままになってしまうからだ。
リセットの仕方は、いくらかのページを参照しながら行った。
メンテモードにすると詳細なプリンタ情報も印刷できるらしいと知ったので、それも印刷してみた。
廃インクタンクを入れ替える以前に印刷した枚数は、6612枚らしいことがわかった。
一年間に平均1300枚を軽く超えるペースで印刷してきたというわけだ。

昨日(19日)はPCのCPUファンが動かないということで、CPUファンを解剖(笑)して動かない原因を調べた。
この話も明日などに日記に書きたいと思う。

前の記事

生存確認(笑)

次の記事

一学期