シタビラメの煮付けに成功!でも大失態も…

最近忙しくて簡単な料理ばかり。そろそろお魚食べたいな、と思っていたら、Twitterで大学の同級生がクエを捌いたという話。なんともすごい。で、触発されてしまい早速街のお魚屋さんに行くことに。鯖(Mackerel)があれば鯖を買って味噌煮と〆鯖作ってみたいな〜、なければカレイ(Plaice)買って煮物でも作ろう、と考えながら街中に出る。

イギリス・ヨークはもう夏は終わり秋模様。気温13℃、雨なのになんでわざわざ今日突然魚屋さんに行くのだろうと自問自答しながら歩く。

ハリー・ポッターで、ダイアゴン横丁のモデルとなったとされる、中世の町並みが残るヨーク・シャンブルズ通り。徐々に観光客が戻ってきているようで、雨降る金曜にもかかわらず、ハリー・ポッターの関連ショップなどには行列ができてました。

さて、観光客がいる人混みの中を歩くのはなかなか楽しくないですが、雨の中さくさくと歩いて、お目当てのお魚屋さんに到着。

あれっ?どうやら営業時間を勘違いしていたようで、閉店間際だったみたい。だいぶ売り切れていて、残っていたのは、サーモン、ヘダイ(鯛 / Sea bream)、そしてシタビラメ(Dover sole)。この間鯛は捌いてなかなか楽しませてもらった(過去記事はこちら)けども、また同じものを買ってもなあ、でもせっかく来た(といっても自宅から徒歩5-6分だけど)のだからなにか買って帰らないと。ということでえいやとシタビラメを購入。300gほどでお値段9.12ポンド。1300円弱。知ってるよ。Dover soleは見た目はぎょっとするけど味が良くて、ヨーロッパでは高級魚の一つだってことは。日本でフレンチ食べに行ったときとか、イギリスでもお店で食べたことはあるかな、という程度の知識だけどね。普段は家でひっそりと暮らしているのでたまの贅沢ということで。野菜を少しお隣の八百屋で調達して、いざ帰宅。

左ヒラメ(鮃)に右カレイ(鰈)というくらいだからと、頭を左に向けてまな板に置いてみた。なんか変だぞ?

買ってきたシタビラメ(Dover sole)をとりあえずまな板に置いたところで、今日のレシピを考え始める。

Dover sole、調べて見るとカレイ目ではあるもののヒラメ科ではなく、ササウシノシタ科と呼ばれるものに属すらしい。牛の舌のような形状、だから舌平目なわけです。ちなみに英語名のDover sole(ドーバーソール)は足底であったり靴底であったりを意味するsoleから名前が来ているらしい。なんとも可愛そうなお名前。ドーバーは英仏ドーバー海峡でおなじみの、イギリスの港町の名前ですね。目の向きはカレイと同じで右側のようです。写真だと上の方がお腹になります。

裏側はこんな感じ。どうやらお魚屋さん、内蔵取っておいてくれたみたい。

靴底というお名前があるとおりで身はそこまで分厚くない。これを3枚(ないし5枚)におろしたら可食部がすくないし、そもそも生食するような気分じゃない、今日は手抜きをしよう。

ということで、カレイで作ろうと思っていた煮物を贅沢にDover soleで作ることに。ちなみに、Dover soleと言ったらムニエル、ムニエルと言ったらDover soleというくらいフレンチのど定番のお魚ですが、今日は皮付きでしっかりいただくことに(でもエラの処理が面倒で頭は落としてしまいましたごめんなさい)。

鱗が取れました。意外と手強い。

簡単に皮を剥ぐこともできるようだが皮付きで煮付けにすると決めたので、鱗かき(一枚目の写真の出刃包丁の隣に写っているかわいいお魚のツール)で鱗と格闘。ヒラメ/カレイ系のお魚ちゃんと触ったの初めてなのですが、身が薄い割には内臓はほんの一部の領域にしかなく、その分身がずっしりしていて、しかも鱗はおろし金のような感じで1mm四方程度の細かくて硬い。ヒレのキワの部分とかの鱗はとりわけ取るのは面倒でしたが、上の写真のように裏も表もあらかた取れました。

出刃包丁で頭を落とし、その後切り身3つに分ける。

とりあえず夕ご飯にするにしても全部食べるのは多すぎるのと、翌日のお昼にも取っておこうと思い、切り身3つにわけてみた。画像上の切り身から左、右下の順に頭から尻尾に対応する。腹の中の血合いもきれいに書き出して臭いの原因を解消しておく。(ヒラメやカレイっぽい臭いはしますが、生臭さはそこまでなく、そこまで鮮度がわるいというような印象はないので特に塩水処理や湯引きはしないことに。どうせ煮付けで生姜とかお酒入るし。)

砂糖、醤油、酒、水、生姜を鍋で加熱し、沸騰してきたタイミングで切り身と、お野菜を投入。

今回は鍋に投入前に、背骨にそってを切っておいた。でも、包丁を引くと一気に身の深いところまで入ってしまったので、X字に切れ込み入れたほうが良かったかもしれない。学んだ。付け合せは人参と、しいたけ、ネギ。お米を用意しながら落し蓋でコトコト煮込む。

Dover soleの煮付け、完成。盛り付けはまだ修行中。

完成。タレを吸って思ったよりもいい感じ。包丁で皮を切った部分からパックリと割れてしまってお皿に盛り付けるとき、あわや崩れてしまうところでしたがギリギリセーフ。

お砂糖と醤油の組み合わせって面白いですね。いい感じに照りがついた?気がする。

食べてみた感想は「とても美味しい」。Dover soleって、高級魚として重宝されるだけあって、身質がもちもち?ねとねと?していて美味しい。カレイの煮付けに似ているけど、より密度がある感じ。しいたけも美味しい。

ということで、個人的には初めて対峙したお魚でしたが楽しく料理できたと思います。今度はもっと早い時間にお魚屋さんに行って別の魚に挑戦してみたいですね。今度こそカレイPlaiceでもやってみようかな。5枚におろして‥。


お料理の方は個人的には少ない手間の割に美味しく出来て大満足でしたが、タイトルにあるとおり、大失態をしてしまったのはお飲み物のほうです。

以前フランスで酒造りをしている日本人がいると聞いてネットで購入してみていました。

ただ、友人と飲もうと思ったのですが、配達が遅れて友人と飲むタイミングを逃してしまい家の食料棚にしまわれたままでした。三本もあるし、一本とりあえず開けて飲んでみようと一番オーソドックスなお酒を開けてみることに。「冷蔵庫でキンキンに冷やして飲むのがおすすめです」と。ふむふむ。

Wakazeのお酒を注いでいざ飲むぞ!というところ。

あれ、おかしいな。こんなに黄色い日本酒みたこと無いぞ。しかも微発泡。白ワインかな?「いや。ん。まさか…」
はい。8月上旬にヨーロッパでは熱波でして、食料棚にしまっていたとはいえ、だいぶ温度が上がってしまっていたようです。。米酢を持っていなかったのでちょうど良かった!(だなんて喜べるような状況ではない。)
たぶんこれって火入れとかされてない感じで米麹が残っている感じのお酒だったのかな。その割には普通の宅急便で数日かけて届いた(まあ日本みたいにクール便なんてそもそも存在しない)わけでそこでの輸送管理もよくわからないけれど、多分その後の自分の保管状況の悪さゆえ。
とはいえ、まだお酢のような酸っぱさはそこまで強くなく、風味豊かなお酒の雰囲気、とっても楽しめました。ちゃんとアルコールも残っててギリギリセーフという感じです。残りの2本も同じ感じなのかな。。もっと悪くなる前に早く飲まなくちゃ。

シタビラメの料理といい、日本酒の過発酵の体験?といい、今日は高いお金でよい勉強になりました。
でも、お酒を作った方々に本当に申し訳ないから、また今度改めて買って美味しいうちに飲んでみたいな。


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そういえばブログのデザインを一新しました。このことも近々記事にしてまとめる予定です。